野川小学校の思い出=鐘の音
今日の夕方のラジオ「世界の鐘やチャイム」を聞いて思い出しました。
昭和24年(1949年)ころ。私は川崎市の野川小学校の一年生でした。南武線の溝の口駅から一山越えたところで、周囲は田んぼと小川と畑ばかり。小さなバスが遥か遠くを走っていました。田舎でした。
授業は小使さんが振る鐘の音を合図に始まり、終りました。校庭の向かい側にある小使室付近から、L字形の校舎全体にカランカランカランと。私は明るい陽の光の中の鐘の音と風景が好きでした。教室から校庭越しに眺めてワクワクしていました。のどかでした。
その鐘の音は1年生の後半に突然なくなりました。たぶんブザーか何かに。思い出せません。ひどいショックでした。楽しみを奪われた感じでした。合理化というものを感じました。鐘を振る小使さんの大変さも前から想像していましたが、イヤでした。この穏やかな時の流れをよく覚えておこうとはっきりと意識しました。幼心にも歴史の進展を感じていました。
機能さえ満たせれば手段はなんでも良い、という考えを危ぶむとき、この鐘の音にたどり着きます。心地良い世界へ。
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